お子さんに多いヤケドの原因と応急処置のポイント

ゴールデンウィークやお盆、年末年始はおじいちゃんおばあちゃんのお宅で久しぶりにみんなでご飯を…という方、多いかと思います。
今日は、帰省中のお子さんのヤケドでよくある3パターンをご紹介しますね。
①カップ麺をひっくり返す
カップヌードルみたいな容器は底面積が小さく上に行くにつれて広がっていますので、ひっくり返りやすいです。
更に、発泡スチロール製は軽いためにお子さんでも倒しやすいんです。
タンブラーのように細長く上に向かって広がる台形のカップは、注意が必要です。
②炊飯器の蒸気に手をかざしてしまう
意外に多いのがこれです。
ヤケド専門の先生によると、お子さんのヤケドで最も多いんだそうです。
おじいちゃんおばあちゃんの家って炊飯器が低めの位置にあることも多いです。
蒸気は勢いが強くてヤケドが広範囲になりやすいので、要注意です。
皮膚のすぐ下に腱(すじ)や筋肉のある指~手のひら~手首を受傷する場合が多いですのでお気を付けください。
お子さんの手のひらのヤケドは、処置も結構大変です。
③おじいちゃんの膝に乗って一緒にご飯を食べている最中、おじいちゃんがお味噌汁をこぼしてしまう
別におじいちゃんでなくてもいいのですが(笑)
せっかくの帰省が残念なことになるパターンですね。
抱っこしたり膝に乗せながらご飯を食べると、急にお子さんが動いたりしてバランスを崩すことが多いんです。
この場合、太ももから足にかけてヤケドを負います。
いかがでしたか?
一度子育てしたおじいちゃんおばあちゃんでも、「危ないな」という勘が鈍っていることも多く、家の配置もお子さん向けになっているとは限りません。
どれも、今までの診察で聞いたお話ですのでぜひ気をつけてみて下さいね。
■ヤケドを冷やす時の注意
患部を診察しようとすると、腫れた場所に「冷えピタ®️」「熱さまシート®」などを貼っている方が結構いらっしゃいます。
炎症を起こしている皮膚にこういったものや湿布を貼ると、かぶれのリスクが高くなります。
実際、虫刺されで腫れた場所から一回り大きく四角い形で赤みが出ていることも。
貼ったものにかぶれちゃってるんですね。
冷えピタ®️や熱さまシート®は、風邪などで熱が出た時に「正常な状態の皮膚」に貼るものなんです。
熱を冷ますためにおでこに貼りますよね。
虫刺されやヤケドなどで冷やす時は、食品の保冷剤を凍らせてガーゼなどにくるむか、氷をジップロック®️みたいなものに入れて、皮膚にそっと当てるといいです。
(長時間当てっぱなしは凍傷になりますので、位置を少しずつずらしながら休み休み当てて下さいね。)
食品について来た保冷剤、捨てずにとっておいて凍らせておくと役立ちます。
急な虫刺されやヤケド、皮膚科で塗り薬を処方していますが、おうちでの冷やし方に気をつけて下さいね。
札幌市中央区の円山公園皮膚科形成外科で皮膚科専門医・美容皮膚科医として勤務しております。
私自身が体質的な敏感肌に悩み、普段のスキンケアを見直すことで肌のトラブルを減らせると痛感しています。
忙しい外来では伝えきれないたくさんのことを、ブログを通じてお届けしたいと思っています。
スキンケアのよくある間違いについて医学的な視点でお伝えしているほか、敷居が高いと思われがちな美容皮膚科治療についても皮膚科専門医として発信していきます。
乾燥肌・敏感肌・くすみで悩んでいる方へ、自宅でできる対処法を14日間で知っていただける無料メールレッスンもありますので、日々のスキンケアにぜひ取り入れていただければと思います。
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