美容室で使われる「顔に貼るマスク」の注意点

一般皮膚科

最近、美容室で使う「顔に貼るマスク」「紐なしマスク」が話題になっていますね。

頬のあたりにテープが付いていて、紐がなくても皮膚に貼って固定できるので、カットやカラーリングの邪魔にならなくて好評なんだとか。

お客様のマスクが濡れた、カラーリング剤で汚れた、などのトラブルも防げるそうです。

施術の邪魔にならない便利なアイテムなので人気が出てきている、とニュースになっていました。

ただ、結論から先にお伝えしますと、頬の肌が乾燥している・もともと皮膚炎がある場合は避けた方が賢明です。

そして、装着中に痒みを感じたらすぐ外す、それでもおさまらなかった場合は早めに皮膚科を受診した方が安心です。

つい最近、この「顔に貼るマスク」のテープにかぶれたという患者様がいらっしゃいました。

頬に四角形の皮膚炎が2つできていました。

貼るもので皮膚炎を起こしてしまう場合、原因は大きく分けて2つあります。

①刺激によるもの

誰にでも起こる可能性があります。

皮膚が乾燥してバリア機能が落ちていると起こりやすいです。

乾燥肌対策をすることで、リスクを減らすことができます。

マスク生活が長くなってきましたので、頬の皮膚が慢性的に擦り減っている人も多いですね。

皮膚をこすらないようなスキンケアを日々心掛けましょう。

→関連記事「キレイになるために今すぐ始めること、やめること」

②アレルギー性のもの

これは体質的に起こる方と起こらない方がいます。

医療用のテープを使っている製品もありますが、今後注意が必要です。

まつげエクステやアイプチのグルー(接着剤)でかぶれる人もいることを考えると、貼るマスクのテープ・接着剤でかぶれる人も増えてくるのではないかと考えています。

塗り薬で皮膚炎を治療する際、頬は毎日擦れる部分ですから治るのに時間がかかることも予想されます。

そして、治った後の色素沈着(シミのように見えます)が長く続くのではないかということも心配ですね。

色素沈着の場合、紫外線や摩擦刺激を避けることが必要なのですが、頬にできてしまうとその後もマスクで毎日擦れてしまいますよね。

(余談ですが、擦れることによって悪化しやすいシミ=肝斑の患者様も増えています。)

色素沈着にはハイドロキノン(保険外)などを塗って対応することになりますが、数か月はテープの形にシミが残ってしまう可能性があります。

一般皮膚科でいえば「治った=皮膚炎(赤みや痒み)がなくなり色素沈着になった時点」ですが、こういったケースでは「治った=色素沈着もなくなって肌色に戻った時点」と認識される患者様がほとんどです。

双方が残念な思いをしないためにも、肌の調子が悪い時には無理に使わない方が安心だな…というのが皮膚科専門医としての考えです。

ちなみに、私の行っている美容室では替えの不織布マスクを下さいます。

これからは「貼るマスク」を提供される美容室が増えてくると思いますが、念のため予備の使い捨てマスクを持っていくといいですね。

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