擦り傷、切り傷、やけどに便利なキズパワーパッドが向かない場合

一般皮膚科

夏休みが始まると、キャンプに行かれる方も多いのではないでしょうか。

7月に入った頃から、虫刺され・転んだ・花火でヤケドなど突発的な受診が増えてきます。

軽症の場合、自分でキズパワーパッドなどを買って対処するケースもあるかと思いますが、キズパワーパッドが向くものと向かないものがあります。

向かない場合をお伝えした方が早いので、結論から先に書きますね。

「感染している傷(またはリスクの高い傷)」はNGです。

たとえば、とびひです。

虫刺され、湿疹、かぶれ、擦り傷などを掻き壊しているうちにジュクジュクとつゆが出てきて、あちこちに広がっていくという皮膚病です。

夏に多く、お子さんに発症しやすいですが、アトピー性皮膚炎など慢性的に皮膚バリアが弱くなっている大人でも見られます。

掻き壊すことで、もともとの病変に細菌がついてしまい広がっていきます。

お子さんの場合、鼻をほじった指・伸びた爪で触ってしまうことが感染を引き起こします。

とびひの場合、掻き壊さないように覆うことは大事なのですが、「毎日洗う」が感染症の基本ですので、貼りっぱなしをメリットとするキズパワーパッドは向いていません。

お子さんの傷、特に膝の場合、貼っても貼ってもすぐ剥がれますよね。

寝ているうちにテープが剥がれて掻いてしまった、またはテープにかぶれて傷の周りが痒くなり掻いてしまった、という話も外来でよく耳にします。

2-3日経っても擦り傷がよくならないどころかつゆが出て広がってきているのであれば、皮膚科受診の目安になるかと思います。

とびひに使える新しい塗り薬も最近処方できるようになりました。

 

ゼビアックスローションは、ニキビでよく使う薬としておなじみです。

1日1回タイプなので、親御さんの塗る負担も減り、耐性菌のリスクも減らせると言われています。

とびひについては、注意点などをこちらで解説していますのでご覧ください。

夏もスキンケアを!乾燥肌は様々な皮膚病の原因に

次に、感染症を伴う傷として代表的なのが動物咬傷です。

傷の見た目に比して重症になりやすいです。

見知らぬ犬に咬まれたというケースは非常に少ないのですが、飼い犬・飼い猫に咬まれたという方は多いです。

咬みちぎられたわけではなく小さな牙の傷であれば、自分で治してしまおうと考えたくもなりますよね。

しかし、動物(ヒトを含めて)の口の中は菌が非常に多く、その菌が牙で傷の奥まで入っているため、キズパワーパッドで塞いでしまうと菌がこもって大繁殖してしまいます。

数日後、手の甲までバンバンに腫れあがって受診する方もいます。

動物に咬まれた傷は、処置の方法も大切ですが抗生物質2種類の内服も必須です。

口の中の菌は種類が多いので、1種類の抗生物質ではカバーできないからです。

自分で治そうとせず、早めに医療機関を受診されることをお勧めします。

夏は皮膚病が増える季節ですので、こちらの記事も参考になさってくださいね。

夏の皮膚トラブル、よくあるQ&A

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